前世と今世のあいだの夢

59

そのお店では、アクセサリー類はレジカウンター上のガラスケースに入っていて

普段アクセサリーをつけることがほとんどない私は通常あまりそこを見ることがないのだけれど

その日はなぜか、お店に入ってすぐ、吸い寄せられるようにまっすぐそのガラスケースに向かった。

そして、あまり悩むことなく、そこにあったアンティークのロザリオを買うことにした。

その日の夜、これもまたなぜか、

ロザリオを枕元に置いて寝た。

不思議な夢を見た。

学校の廊下のようなところに私はいて、まるで休み時間の終わりのような雰囲気のそこには

私以外にもたくさんの人たちがいて

何かの時間が来たようで、各々がぞろぞろと教室に入っていく。

私は、教室に入る前に

隣の教室に入ろうとしている女の子(実在の人物。小学校の時の友達)と

「来世で会おうね」

と言い合い、教室に入る。

教室の中には机と椅子が並んでいて、前に先生らしき人がいて生徒たちが座っていて

私も確か、前から4番目くらいに座っていて

私の後ろにもあと2列、誰かが座っている。

先生が教室の端から順に、生徒の机をぽんと叩くと

その生徒は意識が遠のく。

つまり、死ぬ。

でもみんな、あまり怖そうじゃない。平然と順番を待っている。

だってそのために私たちはこの教室に入ってきたのだ。

先生が私の列の一番前の席に立ち、私の列の順番が回ってきた。

一番前の机を先生がぽんと叩くと、その席の男の子(実在の人物。高校の同級生)の意識が遠のいていった。

私は順番が回ってくるのがおそろしかった。

なぜなら、死んで、斜め後ろの男の子ともう会えなくなるのが寂しくてたまらなかったからだ。

私は体を斜め後ろに向けて、その子と手を握り合う。

それでも無情に順番はやってきて、先生が私の机の前に立ち

机の端ををぽんと叩いた。

私はその子の目を見ながら

目が回るような感覚とともに、意識を失った。

夢の話はここまで。

翌日、友人にこの夢の話をしたら、こともなげに

それは前世の夢よ、と教えられた。

(正確には、前世と今世の間の夢、というところかしら)

私はこの、離れ難く手を握り合っていた男の子が誰なのか知りたかった。

なぜなら、憶えている他の登場人物は実在していて

顔を知っている人だったのに対して、

この男の子は、おそらくは最も主要な登場人物であるにもかかわらず

男の子である、ということがわかるだけで

顔がわからなかったからだ。

そこを探求すべく、私は後日

ヒプノセラピーを受けたのでした。(つづく)

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。